読者インタビュー③家族に支えられ、見つけた“本当の自分”─男性更年期で得た、かけがえのない気づき

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予想もしなかった突然の体調不良――タケチさんは、42歳でその波に飲み込まれました。

男性更年期障害。

聞き慣れないこの言葉が、ある日突然、自分の人生に重くのしかかってくるとは想像もしていませんでした。

仕事や家族、そして何よりも自分自身を見失いそうになりながら、苦しみの中でようやく見つけたのは「一人ではない」という安心感と、自分を支えてくれる家族の存在の大きさです。

症状に苦しむ日々を経て得た“気づき”と、家族との絆を深めた経験は、タケチさんの人生にどのような変化をもたらしたのでしょうか。

心の奥に触れるインタビューから、その道のりを追います。

タケチさんのリアルトークに触れることで、同じように悩む方々に光を届けるだけでなく、あなた自身も新たな気づきを得られるでしょう。

タケチさんの歩んだ道が、きっとあなたに力強いインスピレーションを与えてくれるはずです。

それでは、早速どうぞ!!

タケチさん。この度は、お忙しい中、インタビューを受けてくださり、本当にありがとうございます。心から感謝いたします。

まずは、今回インタビューを受けてくださったタケチさんをご紹介させていただきますね。

タケチさんプロフィール
男性更年期障害のインタビュイー

現在44歳(2024年11月時点)、2児(2人とも女の子)の父親。広島県在住。

42歳の時に急激な体調不良により泌尿器科を受診し男性更年期障害と診断される。

その4,5年前から時々めまい、頭痛、頻尿、動悸、などの体調不良を感じてはいたが原因がわからないまま生活をしていた。

現在は3週に1度のペースでテストステロン補充療法を受けながら生活している。

それでは、早速インタビューをさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

タツヤ
タツヤ

心に芽生えた不安─家族に支えられた一歩

「誰かに話を聞いてもらうだけで、随分気持ちが楽になる。」タケチさんは、信頼するパートナー(奥様)さんに自然と心を開き、その一歩で得られた安心感が心を軽くしました。

男性更年期障害の症状が出始めたとき、最初に相談した相手はどなたでしたか?

タツヤ
タツヤ

はっきりとは覚えていませんが、おそらく妻だったと思います。

タケチさん
タケチさん

パートナー(奥様)さんに相談されたんですね。

男性って、特に健康問題になると誰にも相談できず一人で抱え込むことが少なくないと思いますので、パートナー(奥様)さんに相談するって、とても勇気がいることだったのではないでしょうか。逆に心配かけちゃうとか考えたりして。

でも、身近に信頼して相談できる相手がいるということは、とても安心できたのではないかと思います。

実際に、パートナー(奥様)さんに相談されてみて心境等の変化はございましたか?

タツヤ
タツヤ

常日頃から比較的自分は一人で抱え込むことなく誰かに相談する方なので、妻にもあまり気にせず相談したように思います。心境の変化なのかはわかりませんが、誰かに話を聞いてもらうだけで随分気持ちが楽になりました。

タケチさん
タケチさん

「気持ちが楽になった」というお話、本当に共感します。パートナー(奥様)さんに話せるって、特別な安心感がありますよね。気持ちを聞いてくれる存在がそばにいるだけで、どれだけ心が軽くなるか…パートナー(奥様)さんもきっと、信頼して打ち明けてくれたことは嬉しかったと思います。このことが、お二人の絆をさらに深めたのではないでしょうか!

タツヤ
タツヤ

忍び寄る体調不良と向き合う─見えない敵との闘い

めまい、動悸、不眠…日常に忍び寄る体の不調が彼の生活を脅かしました。出口の見えない不安の中、タケチさんはどう自分を保ち、見えない敵に挑み続けたのでしょうか。

男性更年期障害では、どのような症状がありましたか?

タツヤ
タツヤ

めまい、頭痛、頻尿、動悸、呼吸苦、不眠、イライラ、多汗など、多くの症状に悩まされました。

タケチさん
タケチさん

めまいや頭痛から、動悸や不眠まで、かなり多くの症状に悩まされたんですね。大変、お辛かったと思います。特にお辛かった時期は、どの症状が一番苦しかったですか?その時、日常生活やお仕事に、どのような影響が出ましたでしょうか?

タツヤ
タツヤ

不眠でしょうか?横になるまでは眠気を感じるのですが、いざ横になると脳が覚醒するんですよね。夜ほとんど眠れないので仕事中は毎日フラフラしていました。

タケチさん
タケチさん

不眠が毎日の仕事にまで響くほどだったなんて、本当に辛かったですね…。横になっても眠れない夜、どれだけ不安で孤独だったか想像するだけで胸が痛みます。自分の体が思うようにいかないもどかしさ、どうか無理せず、少しでも心と体が安らげる日が増えることを心から祈っています。

続いてですが、男性更年期障害と診断される前に、他の病気と誤診された経験はありますか?

タツヤ
タツヤ

男性更年期障害と診断される4,5年前から、めまい、頭痛の症状が出始め、脳神経外科を受診した際に、筋肉のコリがひどく自律神経の乱れが原因ではではないかと言われ、デパスを処方されたことがあります。デパスは離脱症状がひどく、現在はだいぶ減薬出来ましたが未だに少量飲み続けています。医者の言うことを鵜呑みにせず、よく調べて服用すればよかったと後悔しています。

タケチさん
タケチさん

デパスとは、抗不安薬ですね。デパスには、筋肉の緊張緩和効果もあることから処方されたということみたいですね。

デパスの離脱症状がお辛かったとのことですが、具体的にどのような離脱症状があったか、教えていただけますでしょうか?

また、医者の言うことを鵜呑みにせず、よく調べて服用すればよかったと感じたとのことですが、どのような点で後悔されましたでしょうか?

タツヤ
タツヤ
【ご参考】デパスとは

デパス(一般名:エチゾラム)は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬で、GABA(γ-アミノ酪酸)A受容体に作用して、中枢神経系の抑制を強化します。これにより、過剰な神経活動を抑制し、抗不安、抗けいれん、鎮静、筋弛緩の効果をもたらします。特に、不安障害、パニック障害、うつ病に伴う不安や緊張の緩和に使用され、さらに、筋緊張の緩和や自律神経失調症にも効果的です。

エチゾラムは、ベンゾジアゼピン系の中でも短時間作用型に分類され、効果が迅速に現れるため急性不安や一時的な不眠症状に適しています。ただし、長期使用や高用量での服用によって耐性や依存性が生じるリスクが高まるため、治療期間の管理や漸減が推奨されます。また、急な中止は離脱症状を引き起こす可能性があるため、医師の指示のもとでの服用が必要です。

確かに薬を飲むと、首や肩の凝りが楽になるのですが、薬が抜けてくると、頭が詰まったように重くなりフラフラし始めます。ある時期から、これは薬による離脱症状の影響ではないかと思うようになりました。今では離脱症状を抑えるために薬を飲んでいるように感じています。このようになることがわかっていれば、最初から運動や生活習慣を整えるなど薬に頼らない方法を積極的に取り入れれば良かったと後悔しています。

タケチさん
タケチさん

離脱症状は、精神薬のリスクと言いますか、デメリットの部分ですよね。処方する医師や薬剤師の方も、このあたりについての説明は十分とは言えないのが現状だと思います。だからこそ、我々患者側がしっかりと学ぶことが重要になりますよね。症状が出て、苦しいときはそんな悠長な事言っていられないという現実もありますので、なかなか難しい時もありますが、タケチさんのこのご経験が、他の方々に活かされることを心から願っています。ありがとうございます。

ずばり、診断を受けたときの気持ちはどうでしたか?

タツヤ
タツヤ

男性更年期障害に行き着くまでに、いろんな科を受診しては異常なしの連続だったので、正直原因がはっきりして安心しました。

タケチさん
タケチさん<