よくある質問

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男性更年期障害

Q
男性更年期障害とは?

男性更年期障害とは、男性ホルモン(テストステロン)の分泌が低下することで起こる心身の不調のことです¹。 40代以降の男性に多く見られますが、その原因や症状、治療法などについてはまだ知られていないことが多いです。

男性更年期障害の症状は、身体症状と精神症状に分けられます。身体症状としては、倦怠感、疲労感、筋力低下、ほてり、発汗、頭痛、めまい、勃起不全(ED)、肥満、頻尿などがあります。精神症状としては、不眠、性欲減退、精神不安、集中力の低下、気分の落ち込み、物忘れ、イライラなどがあります。

男性更年期障害の原因は、加齢とストレスが主な要因とされています。加齢によって男性ホルモンの分泌が減少し、ストレスによってその低下がさらに促進されると考えられています。

男性更年期障害の診断には、医師の診察と、AMSスコアと呼ばれる指標を用います。AMSスコアは17の項目で構成され、点数が高いほど男性更年期障害の可能性が高いと判断されます。

男性更年期障害の治療法には、テストステロン補充療法、抗うつ薬、漢方薬などがあります。また、生活習慣の改善やストレス対策も重要です。

Q
男性更年期障害の判断基準について教えて

男性更年期障害の判断基準は以下の通りになります。

  • 遊離テストステロンの値:遊離テストステロンとは、血液中に存在するテストステロンのうち、タンパク質に結合せずに自由に動くものを指します。遊離テストステロンは、男性ホルモンの活性度を示す指標とされており、低下すると男性更年期障害の症状が現れやすくなります。遊離テストステロンの正常値は、年齢や個人差によって異なりますが、一般的には8.5pg/mL以上とされています¹。遊離テストステロンの値は、血液検査で測定することができます。
  • AMSスコア:AMSスコアとは、Aging Male’s Symptomsという尺度で、男性更年期障害の症状の重症度を評価するために用いられます。17の項目に対して自分の状態を評価し、点数を合計します。点数が高いほど男性更年期障害の可能性が高いと判断されます。50点以上は重度、37点から49点は中等度、27点から36点は軽度、26点以下は症状なしとされています²。AMSスコアは、自己評価で行うことができますが、医師の診察と併用することが推奨されます。
  • 問診:問診とは、医師が患者に対して症状や生活習慣などについて質問することです。問診によって、男性更年期障害の原因や症状の特徴、他の疾患との鑑別などが行われます。問診では、身体的な症状だけでなく、精神的な症状や性機能に関する症状も聞かれることがあります。問診は、医師の判断に基づいて行われますが、患者自身も正直に自分の状態を伝えることが大切です。

以上が、男性更年期障害の判断基準についての解説です。男性更年期障害は、医療機関で診断や治療を受けることができます。症状に悩んでいる方は、早めに専門医に相談してください。

Q
男性更年期障害は何科に行けばいいの?

男性更年期障害の治療には主に次の3つがあります。

  • テストステロン補充療法:男性ホルモンの分泌が低下した場合に、経口剤(飲み薬)、注射剤、皮膚吸収剤(塗り薬)などでテストステロンを補給する方法です。筋力、骨密度、気分、性機能(性欲、勃起等)などが改善される可能性があります。ただし、前立腺がんや多血症などの禁忌症がある場合は行えません。
  • 抗うつ薬:うつ病や抑うつ状態がある場合に、気分を安定させる薬を服用する方法です。不安やイライラ、不眠などの精神症状が緩和される可能性があります。ただし、副作用や依存性に注意が必要です。
  • 漢方薬:体質や症状に合わせて、漢方薬を服用する方法です。体のバランスを整えることで、疲労感や倦怠感、性機能障害などの身体症状が改善される可能性があります。ただし、効果に個人差があることや、効き方がマイルドなところが特徴です。

これらの治療方法を選択するには、まず医師の診察を受ける必要があります。医師は、問診や血液検査などで男性更年期障害の診断を行い、適切な治療法を提案してくれます。

男性更年期障害の診察を受けることができる科は、以下のようになります。

  • 泌尿器科:男性ホルモンの分泌や性機能に関する専門科です。テストステロン補充療法やED治療薬などを処方することができます。前立腺がんや前立腺肥大症などの合併症も診断・治療できます。
  • メンズヘルス外来:男性の健康や生活習慣に関する専門外来です。男性更年期障害のほか、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病も診察・指導できます。テストステロン補充療法や漢方薬などを処方することができます。
  • 内科:男性ホルモンの分泌に関する検査や治療を行うことができます。テストステロン補充療法や漢方薬などを処方することができます。生活習慣病や内分泌疾患などの合併症も診断・治療できます。
  • 心療内科:うつ病や抑うつ状態などの精神症状に関する専門科です。抗うつ薬や心理療法などを行うことができます。不安やイライラ、不眠などの精神症状が強い場合に受診するとよいでしょう。

以上のように、男性更年期障害の治療では、病院の何科に行くかは、症状や合併症、治療法の希望などによって異なります。一般的には、泌尿器科やメンズヘルス外来がおすすめですが、内科や心療内科も選択肢の一つとなります。自分の状態に合った科を選んで、早めに医師に相談しましょう。

Q
男性更年期障害の原因を教えて

男性更年期障害とは、男性ホルモンの分泌が低下することで引き起こされる心身の不調のことです。男性ホルモンの分泌は、20〜30代をピークに減少しはじめ、40代以降に症状が現れやすくなります。男性ホルモンは、筋肉や骨格、脂質や糖の代謝、性機能などに関与しており、その低下により、以下のような症状が起こります。

  • 精神症状:不眠、性欲減退、気分の落ち込み、イライラ、集中力の低下など
  • 身体症状:倦怠感、疲労感、筋力低下、ほてり、発汗、頭痛、めまい、勃起不全(ED)、肥満、頻尿など

男性ホルモンの低下には、主に以下の2つの原因があります。

  • 加齢:男性ホルモンの分泌は、加齢とともに自然に減少します。一般的には、40歳から1年間に約1%ずつ低下すると言われています。加齢による男性ホルモンの低下は、避けることができませんが、生活習慣の改善や適度な運動によって、その速度を遅らせることが可能です。
  • ストレス:ストレスは、男性ホルモンの分泌を抑制するホルモンであるコルチゾールの分泌を増やします。コルチゾールは、ストレスに対応するために必要なホルモンですが、過剰に分泌されると、男性ホルモンの働きを妨げます。ストレスは、仕事や家庭、人間関係など様々な要因によって引き起こされますが、ストレスを溜め込まないように、リラックスできる時間を作ったり、趣味や運動などで発散したりすることが大切です。

以上が、男性更年期障害の原因についての解説です。男性更年期障害は、医療機関で診断や治療を受けることができます。症状に悩んでいる方は、早めに専門医に相談してください。

Q
男性更年期障害は治るのですか?

男性更年期障害は、加齢に伴う男性ホルモンの低下が原因ですので、完全に治るということはないとも言われています。しかし、適切な治療や生活習慣の改善によって、症状をコントロールし、快適な生活を送ることは可能です。男性更年期障害は、男性の人生の一つの段階であり、乗り越えることができます。自分の状態を正しく認識し、早めに医療機関に相談することが大切です。

Q
 男性更年期障害と女性の更年期障害の違いは何ですか?

男性更年期障害と女性の更年期障害の違いは、主に以下のようなものがあります。

原因:女性の更年期障害は、閉経に伴う女性ホルモンの急激な低下が原因ですが、男性更年期障害は、加齢による男性ホルモンの緩やかな低下が原因です。


症状:女性の更年期障害は、ほてりやのぼせ、発汗、不正出血、不妊などの身体的な症状が目立ちますが、男性更年期障害は、疲労感や倦怠感、気分の落ち込み、性欲減退、勃起不全(ED)などの精神的な症状が目立ちます。

発症年齢:女性の更年期障害は、閉経の平均年齢である50歳前後に発症することが多いですが、男性更年期障害は、40歳から60歳の間に発症することが多いです。

自覚度:女性の更年期障害は、身体的な変化がはっきりとわかるため、自覚しやすいですが、男性更年期障害は、症状が徐々に現れるため、自覚しにくいです。

Q
男性更年期障害は遺伝するのですか?

男性更年期障害は遺伝するという明確な証拠はありませんが、男性ホルモンの分泌量や低下の速度には個人差があり、遺伝的な要素が関係している可能性は否定できません。また、男性更年期障害は、ストレスや生活習慣などの環境的な要因も影響しますので、親子や兄弟で同じような環境に暮らしている場合には、症状が似てくることもあります。

男性更年期障害の治療法

Q
男性更年期障害の治療法は何ですか?

男性更年期障害の治療法には、主に以下のようなものがあります。

テストステロン補充療法:男性ホルモンの不足を補うために、注射やパッチ、ジェルなどの形でテストステロンを投与する方法です。症状の改善効果が高いとされていますが、副作用や禁忌症もありますので、医師の指示に従って行ってください。


抗うつ薬:気分の落ち込みや不安などの精神症状に対して、抗うつ薬を服用する方法です。うつ病や抑うつ状態との鑑別が必要ですので、医師の診断を受けてください。


漢方薬:体質や症状に合わせて、漢方薬を処方する方法です。副作用が少ないとされていますが、効果の出方は個人差があります。また、他の薬との併用に注意が必要ですので、医師に相談してください。


生活習慣の改善:食事や運動、睡眠、禁煙、ストレス管理など、生活習慣を見直すことで、男性ホルモンの分泌を促進し、症状を軽減することができます。バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠、禁煙、リラックスできる時間の確保などを心がけてください。

Q
クリニックで受けられる男性更年期障害の治療法は?
  • テストステロン補充療法
  • hCG療法
  • クロミッド療法

等があります

Q
テストステロン補充療法とは?

テストステロン補充療法とは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが減少したときに、注射や塗り薬などでテストステロンを補う治療です。テストステロンは、男性の心と体の健康に深く関わっており、性欲や性機能、筋肉や骨の強さ、気分や集中力などに影響します。加齢や病気などでテストステロンが低下すると、男性更年期障害や勃起不全などの症状が現れることがあります。テストステロン補充療法は、これらの症状を改善し、男性の活力やQOLを向上させることが期待できます。

テストステロン補充療法には、いくつかの方法がありますが、日本で保険適用されているのは、エナント酸テストステロンという成分を含む注射剤「エナルモンデポー」だけです。エナルモンデポーは、2~4週間に1回、医師によって筋肉に注射されます。注射の量は、125mg~250mgで、患者さんの症状や血中テストステロン濃度によって調整されます。エナルモンデポーの1回あたりの費用は、健康保険適用で、ざっくり250mgで1,500円前後です。

テストステロン補充療法には、副作用の可能性もあります。エナルモンデポーの場合、注射部位の痛みや赤み、肝機能障害、多血症、前立腺肥大、乳房の腫れ、ニキビや体毛の増加、性欲の低下、精巣機能の低下、男性不妊などが報告されています。治療中は、定期的に血液検査や前立腺の検査を受ける必要があります。また、将来子供を希望する方は、事前に医師に相談してください。

テストステロン補充療法の期間は、個人差があります。症状の改善や副作用の有無などを考慮して、医師と相談しながら決めていきます。中には半年程度で治療をやめられる方もいらっしゃいますが、長期間にわたって継続する方もいます。テストステロン補充療法は、自分の体に合った方法で、適切な量とペースで行うことが大切です。

Q
テストステロン補充療法は直ぐに効きますか?

テストステロン補充療法は、約60%の方に効果があると言われています。この割合は決して高いとは言えません。個人差が大きい治療法です。

Q
テストステロン補充療法の薬剤(エナルモンデポー)は、男性更年期障害の治療以外に、どんな場合に使用されることがありますか?

エナルモンデポー注射は、以下のような症状や病状の治療に使用されることがあります。

  1. 男子性腺機能不全(類宦官症):男性ホルモンの働きが十分でないときに起こる症状を改善する働きがあります。
  2. 造精機能障害による男子不妊症:精子の生成が不十分な場合に使用されます。
  3. 再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血:赤血球を増やし、造血力を高める働きがあります。

これらの治療は、医師の指導のもとで行われるべきです。具体的な症状や健康状態については、医療専門家に相談することをお勧めします。

Q
エナルモンデポー注射はどのように投与されますか?

エナルモンデポー注射は筋肉内注射として投与されます。以下に、いくつかの症状に対する一般的な投与方法を示します。

  1. 男子性腺機能不全(類宦官症):通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回100mgを7~10日間ごとに、または1回250mgを2~4週間ごとに筋肉内注射します。
  2. 造精機能障害による男子不妊症:通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回50~250mgを2~4週間ごとに無精子状態になるまで筋肉内注射します。
  3. 再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血:通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回100~250mgを1~2週間ごとに筋肉内注射します。

これらの投与方法は、年齢や症状により適宜増減されます。具体的な症状や健康状態については、医療専門家に相談することをお勧めします。

Q
エナルモンデポー注射の副作用はありますか?

エナルモンデポー注射の主な副作用は以下の通りです。

  1. 過敏症状
  2. 肝機能検査値異常
  3. 回復しがたい嗄声
  4. 回復しがたい多毛
  5. ざ瘡
  6. 色素沈着
  7. 月経異常
  8. 陰核肥大
  9. 性欲亢進
  10. 陰茎肥大
  11. 持続性勃起

上記以外の副作用としては、以下のようなものが報告されています。

  1. 精巣萎縮
  2. 精子減少
  3. 精液減少
  4. 精巣機能抑制
  5. 多幸症状
  6. 脱毛
  7. 皮膚色調変化
  8. 紅斑
  9. 疼痛
  10. 硬結

これらの副作用は、個々の体質や治療の方法・量により異なる可能性があります。具体的な症状や健康状態については、医療専門家に相談することをお勧めします。

Q
テストステロン補充療法とエナルモンデポー注射の違いを教えてください。

テストステロン補充療法とエナルモンデポー注射は、どちらも男性ホルモンであるテストステロンのレベルを補うための治療法ですが、その方法と使用される製品に違いがあります。

テストステロン補充療法は、テストステロンのレベルを増やすための一般的な治療法で、注射剤、塗り薬、内服薬があります。これらの治療法は、テストステロンのレベルが低下した患者に対して、テストステロンのレベルを正常な範囲に戻すことを目指しています。

一方、エナルモンデポー注射は、テストステロン補充療法の一種で、特定のテストステロン製剤(エナント酸テストステロン)を筋肉内に注射する方法です。この治療法は、注射後3~4週間で血中のテストステロン濃度が最も低い値になるため、このペースで通院する必要があります。

これらの治療法は、患者の具体的な症状や健康状態により、医療専門家が適切な方法を選択します。

Q
男性更年期障害の治療で、エナルモンデポー注射以外の代替治療法がある場合、教えてください。

男性更年期障害の代替治療法として、以下のような方法があります。

  1. 生活習慣の改善:飲酒を控える、禁煙をする、適度な運動を取り入れるなど、生活習慣を改善することで、体調が改善する例が多いといわれています。
  2. 漢方薬:一部の患者さんに対しては、漢方薬が用いられることもあります。
  3. ビタミン剤:ビタミン剤の摂取も一部で行われています。
  4. 鍼灸、マッサージ:これらの治療法も一部で用いられています。

これらの治療法は、医療専門家の指導のもとで行われるべきです。具体的な症状や健康状態については、医療専門家に相談することをお勧めします。

Q
テストステロンの補充塗り薬のグローミンについて教えて

「グローミン」は、男性ホルモンであるテストステロンを補充するためのクリームタイプの塗り薬です⁵。この製品は、大東製薬工業株式会社によって製造・販売されており²、日本国内で生産されています。

用法・用量については、成人男性は1日2回(朝・晩)、チューブから約2cmの長さのクリームを取り出し、陰のう、あご下または腹部等によくすり込むことが推奨されています⁴。症状が改善した後は、1日1回に減らすことが可能です。

購入方法については、第1類医薬品である「グローミン」は薬剤師の対面販売が義務付けられているため、薬剤師が常勤している最寄りの薬局で購入することが必要です¹¹。また、通信販売やお取り寄せ薬局も利用可能です。

製品の価格は、メーカー希望小売価格で税別3,780円となっています。

以上の情報は、あくまで一般的なガイドラインであり、個々の症状や体質により異なる場合があります。使用前には必ず医師や薬剤師と相談し、製品の添付文